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生成AIツール for Excel

生成AIツール for Excelドインは、Microsoft ExcelからOpenAIのChatGPT、GoogleのGemini、AnthropicのClaudeを活用するためのアドインです。

生成AIツール for Excelを使うと、ExcelとChatGPT/Gemini/Claudeを連携させ、ChatGPTへのリクエストと応答を式として表現できるようになります。また、API経由でないと難しかった文脈を踏まえた応答、訓練データなしでテキストを分類する専用の関数も用意しました。

このアドインのご利用には、OpenAIGoogle AI StudioまたはAnthropicのAPIキーが必要です。

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生成AIと連携した関数

以下の関数が利用できます。

  • BB.ASK()関数 AIに一問一答式の指示文を送り、回答させる関数
  • BB.CHAT()関数 AIに一連の会話を送り、続きを回答させる関数
  • BB.CATEGORIZE()関数 AIにテキストと分類候補を送り、どれに該当するか回答させる関数
  • BB.LOOKAT()関数 AIに画像リンクを読ませて、内容について回答させる関数

BB.ASK()関数の使い方

もっとも基本的な関数です。プロンプトを工夫することで、さまざまな処理ができます。

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BB.ASK(\<プロンプト\>, [生成温度], [最大トークン数], [モデル])の形式です。

=BB.ASK("箱根や大山といった山、相模湾に面しているのは何県ですか?")

BB.CHAT()関数の使い方

役割設定とプロンプトの分離など、従来はAPI経由でしか実行できなかったことをExcelで実現するための関数です。

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BB.CHAT(<役割列>, <内容列>, [生成温度], [最大トークン数], [モデル])の形式です。

役割はChatGPT APIのmessageオブジェクトに設定するrole、内容は同じくcontentのことです。

役割内容の値
systemAIアシスタントの設定を記述します。
userユーザーの入力テキストです
assistantAIからの出力テキストです

APIではJSON形式で記述するデータをExcelの表として記述し、

=BB.CHAT(A2:A5,B2:B5)

のように指定できます。systemでAIの「人格」、user、assistantで会話内容を定義することで、「その県」がどの県の話なのか、文脈を踏まえた回答になります。

BB.CATEGORIZE()関数の使い方

プロンプトによる指示なしでテキストを分類するための関数です。内部で関数呼び出し(function calling)を利用しており、想定外の応答が発生しにくいです。

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BB.CATEGORIZE(<内容>, <分類>, [生成温度], [モデル])の形式です。

=BB.CATEGORIZE("この都道府県は、箱根や大山といった山、相模湾に面しています",{"東京都","神奈川県","静岡県"})

分類は範囲として指定するか、{}内に直接にも指定できます

BB.LOOKAT()関数の使い方

AIに画像リンクを読ませて、内容について回答させる関数です。Excelが視覚を持つことで、処理の幅が広がります。

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BB.LOOKAT(<プロンプト>, <画像リンク>, [生成温度], [最大トークン数], [モデル])の形式です。

=BB.LOOKAT("この画像内に炎や煙がありますか?", "https://images.example.com/cctv.jpg")

BB.MAJORITY()関数の使い方

1つ以上のAIモデルを用いてテキストを分類し、多数決によって応答を決定する関数です。モデルリスト引数で投票に参加するAI、分類リストで分類、多数決方式引数で多数決の方式を指定します。

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BB.MAJORITY(<モデルリスト>, <テキスト>, <分類リスト>, [生成温度], [モデル])の形式です。

=BB.CATEGORIZE(A1:B3,"東京都", {"東北","関東","中部"})

ファインチューニング

生成AIツール for Excelを使うと、AIの既存の訓練データをカスタマイズし、独自の知識に基づいて回答するよう調整できます。以下のように、systemで回答者の役割を定義し、質問と回答のセットをuserとassistantのcontentとして10セット以上100セット未満用意し、作業ペインの「送信」ボタンを押すと、OpenAIのサーバーに訓練ファイルがアップロードされます。

なお、ファインチューニングについてはOpenAIの解説をよく読んでから実行してください。本番の訓練データをアップロードする前に、BB.CHAT関数で質問と回答のペアを例示し、独自の知識に基づいて適切に回答できるか、数十件程度のデータで精度が向上するかなど、小規模のデータで確認することをお勧めします。